私の「転職先に馴染む方法」② ~仕事のやり方・信頼関係~

当ページのリンクには広告が含まれています。
8chunmama

こんにちは。8chunmama(はっちゅんママ)です。

複数回転職経験のある私が、各転職先で馴染むためにしてきたことをお伝えするこのシリーズ。
今回は、仕事の進め方や信頼関係を築く上で私が意識的に実践してきたことをお伝えします。

目次

郷に入っては郷に従う

業界経験者がしてしまいがちな失敗の例として、以前の勤務先での処理方法や作業手順を絶対的なものとして転職先でも動いてしまうことです。

私は複数回転職しましたが、前の事務所でのやり方を転職先で強く主張したことはありません。
自分も仕事を教える側だったら、そんな転職者は嫌だからです。 自分が過去に経験した方法を自分から提案するならば、転職後しばらくして周囲からの信頼を得た頃に、ひとつの選択肢として提案するようにしています。

私にも一度、失敗というか、あまり良くない思い出となる出来事がありました。

転職後すぐに弥生会計でのExcelのCSV取り込みを軽い感じで提案したら、露骨に不機嫌な顔で所長に却下されたのです。
記帳代行でお金を貰っているのだから、手を抜こうとするな、と。
私は別に、業務の改革をしていこうとしていたわけでもなく、一つの提案として
「シャーッと流したら簡単ですよー。」
と言ったつもりだったのですが・・・。
入って数日のよそ者が、従来の処理方法の効率の悪さを指摘してきたことが気に障ったようですが、冷静になると作業量を減らせるならば取り入れる気になったんでしょうね。 ですので、明らかに転職先が効率の悪いことをしていても、提案の仕方やタイミングは考えなければいけません。

私は「じゃあそのExcelを紙に印刷した現金出納帳を見ながら、チカラ技で手入力していけばいいんじゃない?」と思いつつ、
「分かりましたー。」
とすぐに引き下がりました。
そしてその数か月後、当の所長からCSV取り込みの方法を他のスタッフに教えてやってほしいとお願いされました。
(当然、特に謝罪があるわけもなく。)

上記の例のような作業方法の大きな方針ではなくても、もっと細かい、資料からの数字の拾い方、科目の選び方、仕訳の日付のルールなど、許容範囲にある程度の幅があるものは、事務所によって、そして同じ所内でも担当者や顧客によっても処理方法が異なる場合があります。

「前の事務所ではこうだったから」と自分の正義を押し通そうとすれば、「じゃあ古巣に戻ったら?」と相手は思うことでしょう。
方法の違いを指摘されて「つい今までのクセでやってしまいました、今後気を付けます。」という弁解くらいなら一度は言っても許されると思います。
しかし、「前の職場がこうだったから、私のしたことは間違っていない」という主張はしてはいけません。

転職先の人も、あなたのこれまでの経験を否定しているのではありません。 ここのルールはこうだから合わせてくださいね、と言っているのです。

忙しい事務所なら即戦力の経験者を採用したいと思うはずですが、経験者と未経験者、どちらを採用するか天秤にかけられる可能性がある理由の一つが、経験者が前職のやり方に意固地になる人であるリスクがあるからです。

8chunmama

逆に、面接のときに事務所や顧客によって処理方法は様々なのは承知しているから柔軟にやっていきますというのをアピールすればポイントは高いです。

どうしても自分の思う方法で仕事がしたければ、税理士試験に合格して自分の事務所を開業すればよいのです。
それを心の支えに、試験勉強や論文作成をしてください。
犯罪行為に手を染めるよう言われているのでなければ、転職先の方針に従って勤務しましょう。

分からないことは素直に質問する・頼る

転職後は、業務に必要な基礎知識を持っている人でも、初めてのソフトの使い方や社内ルールなどで分からないことはきっと出てくると思います。
会計業界が今回の転職で初めて、という人なら尚更です。
税法に明るくても、融資支援の経験が浅いという人もいるでしょう。
そんなとき、分からないことは、素直に周囲の人に聞いてみましょう。

プライドの高い人・コンプレックスを持っている人が、かえって意外と丁寧に教えてくれたりします。
「そんなことも知らないの?」
と口に出して言ってしまう人がいたなら、その人のほうが残念なだけです。

質問をすると得意げにふんぞり返って教えてくれる人もいます。
それでも、教えてくれるのは有難いことです。
教えてもらったら、きちんとお礼を言って感謝しましょう。
ふんぞり返って教えてくれた人には、オーバーに
「さすがです~!勉強になりました~!」
と伝えると、次も気持ちよく教えてくれるでしょう。

ただし、調べるのが面倒・聞いた方が早い、という気持ちでの質問は、相手に伝わってしまいます。
また、そろそろ帰ろう・出かけようとしているところや、出社・帰社してきて間もないタイミングなどに聞きに行っては、相手も少し困った顔をするでしょう。
中には、人に教えるのが元々面倒臭くて嫌いだという人もいるかもしれません。

質問をするタイミングは気を付けること。
もし相手が質問に答えるのが好きではなさそうな人だと察したら、この方法では打ち解けられないこと。
この2点は頭の片隅に置いていてくださいね。

難しめの質問をされたら確実な根拠を確認し、「私も勉強になりました」とお礼を言う

上記とは逆に、自分が質問をされる側になったときの場合です。
特に税法に関する質問をされたときは、わざわざ質問してくるくらいなので、自分も記憶が曖昧だったり判断に迷う内容だったりということがあります。

そんなときは、まずは必ず信頼できる情報源で確認してから質問に答えましょう。
国税庁ホームページや、税法の条文・通達・Q&Aの文言で確認するのが一番ですが、うまく答えが見つからないときは出版物や税理士が実名で文責を担っている文章参考にしましょう。 税理士が実名を出しているときでも誤った情報をネットに流している場合もありますが、生成AIの無責任な記事や、他の専門職の人・ちょっと税法をかじったライターさんの記事よりは誤情報のリスクは下がります。

8chunmama

私は以前、「税法を引用しているようであっても、条文を都合の良いように解釈して『前項の規定』などを辿り切れず、間違った結論に辿り着いている不動産仲介業者(大手ではないもの)のサイト」に当たったことがあり、危うく鵜吞みするところだったことがあります。

さて、同僚の質問に即答できずに調べ物をしてから質問に答えた場合、時間と手間を取られてしまったわけですが、相手にお礼を言われたときにどう返していますか?
本当は即答できるのがベストだったけど、自分に不足している知識の確認ができたわけです。
「私も勉強になりました、ありがとうございます!」
とまで言えるでしょうか?
是非、言えるようになってください。

即答できなかった場合、
「なんだ、この人も(自分と同じで)分からないのか。大したことないな。」
なんて思われたかもしれません。
思われても仕方ありません、それは事実なのですから。
でも、それによって蔑まれるか、好印象を持たれるかどうかは、
「(質問してくれて)ありがとうございます」
の気持ちと言葉だと思います。
実際にその調べ物は自分の血となり肉となったわけですから、心からそう思って言えるようになってください。

それを聞いた相手も、普通は
「いえいえ、とんでもないです、こちらこそありがとうございます。」
と返してくれると思います。
お互いに感謝して終わる質疑応答は、円滑な人間関係を築いていきます。

相手や顧客のミスを控えめに指摘する

信頼関係が出来上がる前後を問わず、相手の間違いに気づいて
「ここ、間違ってますよ。」
とストレートに言っていませんか?

本当に確実に相手が間違っているときは、「(あなたが)間違っている」という言葉を「数字が違う」という言い方に換えてみたり、「~ではありませんか?」と疑問文にしてみましょう。
口頭であれば「違ってたらすみません、~じゃないかと思うんですが・・・。」という言い方もよいでしょう。

相手が滅多に間違った考え方をしない人の場合など、もう一段階遠慮をしたほうがいい状況の場合には、「ここの考え方を教えてほしいんですが・・・。」と自分の勉強不足の可能性も踏まえた言い方をするとよいです。
相手の勘違いやケアレスミスであなたの考えが正しいこともあるでしょうし、相手の処理が正しくて自分の知識が増えるということもあります。

間違いの指摘に限らず、相手との立場や信頼関係により、「言っていることは正しくても言い方が腹立たしい」というふうに捉えられることがあります。
転職早々に敵を作らないよう、自分の発する言葉が相手にどんな印象を与えるかを考えて発言しましょう。

『スッキリ』(日本テレビ系)で紹介され、話題沸騰!!
『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)、『ゴゴスマ』(TBS系)、『ヒルナンデス! 』(日本テレビ系)、『あさイチ』(NHK)、『ノンストップ! 』(フジテレビ系)、『ラジオ深夜便』、『産経新聞』、『週刊文春』など、マスコミで多数紹介!
「中田敦彦のYouTube大学」でオリエンタルラジオ中田敦彦さん紹介!
2021年年間ベストセラー第3位! (ビジネス書・トーハン、日販)
「わかりやすい」「うなずくことばかり」と共感、絶賛の声! おかげさまで41刷41万部突破!

まとめ

私がこうありたいと思っている姿を表す言葉に
「実るほど 頭(こうべ)を垂れる 稲穂かな」
というものがあります。 意味は

学問や技能が深まると、他人に対してますます謙虚になることのたとえ

コトバンク サイト(『ことわざを知る辞典』の解説)より

です。

若くて優秀な人が「尖ってる」んだよね、と異業種の友人が言っていましたが、税理士業界にも言えることかもしれません。
才能が突出しているという意味で「尖る」のはいいのですが、正論を突き付けたり、相手を攻撃したりという尖り方は無益です。

また、ある程度異業種での経験を積んで転職をされた人は、転職後に何かとプライドが邪魔をしてしまうことがあるかもしれません。
しかしそれは、実は他の誰でもないご自身が一番損をしてしまうような気がします。

8chunmama

私は20代の頃よりは客観的に自分のことを見られるようになり、どうすればうまく仕事が回るかを一旦考えてから他者と接することができるようになりましたが、まだまだだな、と思うことも多いです。

本当に優秀な人ほど、相手を下げなくても、自分を上げなくても、自分の存在に自信を持ち、相手の存在をも当然に尊重している、というのが、私のこれまで出会った人から言えることです。 私の尊敬する、ある税理士の先生(の先生)も本当にびっくりするくらい謙虚です。

8chunmama

かといって、卑屈ではないんですよね。
だから、接している周囲もしんどくなりません。

そのお人柄ゆえに周りに人が集まってきているんだな、というのをいつも感じます。

信頼関係構築のためだけでなく、ご自身の心の健康のためにも、今回ご紹介したことを実践していただければ幸いです。

『千鳥かまいたちアワー』(日本テレビ系列)で紹介されました!
チャンネル登録者数145万人『PIVOT 公式チャンネル』で紹介されました!

広告

税理士業界最大規模の求人数を誇る|税理士法人への転職ならヒュープロ
税理士・科目合格者の転職にマイナビ税理士
※マイナビのプロモーションを含みます。
税理士の転職ならMS-Japan
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次